Prince(プリンス)のテニスラケット『BEAST(ビースト)』シリーズの特徴・使用感について解説

         ビーストシリーズ

本記事ではPrince(プリンス)が手がけるテニスラケットの人気シリーズ『BEAST(ビースト)』シリーズの特徴や使用感について解説します。

ラケット選びにおいてパワー、スピン、操作性は多くの方が気にするポイントですが、BEASTは黄金スペックのラケットの中でもバランスに優れたシリーズです。

今回、BEASTシリーズ全体の特徴について触れたうえで、中でもオーソドックスな以下3モデルの基本スペック・特徴・使用感についてまとめました。

☑BEAST 100
☑BEAST DB
☑BEAST O3

 
ラケット選びに悩んでいる方や、プリンスのラケット購入を検討している方はご覧ください。

BEAST(ビースト)シリーズの特徴

ビーストシリーズは「パワー」「快適性」「スピン性能」のバランスの良さを追求したプリンスのテニスラケットです。

各モデルに共通している特徴としては、以下の4点が挙げられます。

☑ボールの弾きが良い
☑打感は柔らかめ
☑スピンは自然にかかる
☑癖がなく扱いやすい

 
どのモデルも扱いやすさとラケットのパワーアシスト力を感じやすいため、男女問わず幅広い層のプレーヤーに合うと思います。

また、プリンス独自の「DB構造」や「O3テクノロジー」など、プレイヤーの肘や肩に優しい構造が各モデルに応用されている点も魅力のひとつです。

そのうえで、各モデルの特徴や使用感について見てみましょう。

BEAST(ビースト) 100

ビースト100

※PRINCE公式サイトから引用

ビースト 100の基本スペック

フェイスサイズ100平方インチ
重さ(平均)300g(フレームのみ)
バランス320mm
フレーム厚24-26-22mm
ストリングパターン16×19
全長27インチ
推奨レベル中級~上級者

BEAST(ビースト) 100の特徴

BEASTシリーズの基本モデルがこの「BEAST(ビースト) 100」です。パワーとコントロールのバランスが非常によく、クセが少ないため多くのプレイヤーにフィットします。

特に「高反発フレーム」と「振動吸収性」の高さが特徴で、強く振ってもミスヒットが少なく、ボールの飛びも良好。また、フレームの剛性がありながらも打球感は柔らかめで、肘や手首への負担を軽減してくれます。

BEAST(ビースト) 100の使用感

実際の打球感としては、以下のような印象です。

☑ボールが乗っからず、よく弾く
☑ボレーが打ちやすい
☑スピンは自然にかかりストロークの軌道は低くなりやい
☑力んだり手打ちになるとあからさまに飛ばない

 
他のDB、O3も含めビーストシリーズは全体的に「ボールを弾く力が強い」という感覚が強いです。

ボレーは特に打ちやすく、スピンも自然にかかりやすいのでストロークでも安定感を感じやすいと思います。

ただし、スピン性能を重視したラケットと比較すると「ボールがラケットに乗っからず、接触時間が短い」と感じる可能性もあるかもしれません。

力んだり手打ちになると、分かりやすいぐらいボールが飛ばなくなると思います。

BEAST(ビースト) DB

ビーストDB

※PRINCE公式サイトから引用

BEAST(ビースト) DBの基本スペック

フェイスサイズ100平方インチ
重さ(平均)300g
バランス320mm
フレーム厚24-26-23mm
ストリングパターン16×19
全長27インチ
特徴的テクノロジーダブルブリッジ(DB)搭載

BEAST(ビースト) DBの特徴

DB(Double Bridge)」はプリンス独自の振動吸収機構というシステムです。

ストリングスの中央部分にブリッジを追加することで、振動を効果的にカットし、打感をよりマイルドにしています。

このテクノロジーによりビーストDBは、より快適な打球感とショットの安定性向上が期待できる1本です。

また、長時間のプレーでも疲れにくく、手や肘への負担を最小限に抑えられる点も売りにしています。

BEAST(ビースト) DBの使用感

☑振動が少なく打感がとにかくマイルド
☑低い軌道のフラットドライブが打ちやすい
☑ビースト100よりはボールが乗っかる
☑癖がなく使いやすい

 
打ってみて一番に感じたのが、「振動が少なく打感がとにかくマイルド」という点です。「手や肘への負担を最小限に抑える」というアピールも納得できる打感だと思いました。

ビースト100と比較するとボールの乗っかりが少し良い感覚があり、低い軌道のフラットドライブが打ちやすい印象です。

スペック的には通常のビースト100とほぼ同等ですが、DBの方が手に優しく、より楽にボールを飛ばせると思います。

ビースト O3

ビーストO3

※PRINCE公式サイトから引用

ビースト O3の基本スペック

フェイスサイズ100平方インチ
重さ(平均)300g
バランス320mm
フレーム厚24-26-22mm
ストリングパターン16×19
全長27インチ
特徴的テクノロジーO3ポート(O3テクノロジー)搭載

BEAST(ビースト) O3の特徴

プリンスといえば「O3テクノロジー」と言っても過言ではありません。O3とはラケットのフレームに大きなポート(穴)を空けてスイートスポットの拡大と空気抵抗の軽減を実現した機能で、このBEAST O3搭載されています。

スイートスポットが広がることで、ミスヒットに強く、ショットの安定性を高めやすくなります。また、空気抵抗が軽減されることでスイングスピードも加速させやすいです。

BEAST(ビースト) O3の使用感

☑スイングスピードを加速させやすい
☑少し体勢が崩れてもハードヒットできる
☑ボールがとにかく飛ぶ
☑打感がマイルドで手応えがない

 
BEAST O3は、他のモデルと比べて一番「ラケットに助けられている」と感じやすい一本です。O3機能によってとにかくスイングスピードが速くなり、ボールがよく飛びます

また、打ち損じも少なく、少し詰まったり体勢が崩れた状態でもしっかりハードヒットできるのでカウンターショットが打ちやすいです。

ただし、打感については良くも悪くも「手応えを感じづらい」と思いました。

手や肘の負担軽減を重視するのではればおすすめですが、固い打感を好む場合は物足りなさを感じるかもしれません。

まとめ

BEASTシリーズは、どのモデルも「飛び」「スピン」「快適性」のバランスが良く、一般プレーヤーにとっては特別大きな不満が出にくいラケットだと思います。

その中でも通常モデル、DBモデル、O3モデルかによって少し違う特徴や感覚があります。

☑黄金スペックで適度な打感を好むなら:ビースト100
☑肘や手に優しい打球感が欲しいなら:ビーストDB
☑スイートスポットの広さとスイングスピードが欲しいなら:ビーストO3

 
いずれのモデルもソフトな打感でスピンは自然にかかりますが、基本的にはフラットドライブや低い軌道のショットが打ちやすい印象でした。

そのため、グリグリ系のスピンショットを打ちたい場合や固い打感が好ましい場合は他のモデルを検討しても良いと思います。

自分のプレースタイルや志向に応じて、最適なBEASTモデルを選ぶことで、テニスの楽しさと上達スピードはさらに加速するはずです。

ラケット選びの参考にしていただけますと幸いです。