テニスラケットのフェイスサイズ(面の大きさ)について解説します。
フェイスサイズとはラケットの「ボールを打つ面の大きさ」のことで、単位は「平方インチ(inch)」で表現します。
一般的なテニスラケットのフェイスサイズは90〜120インチが基本ですが、面の大きさの違いがテニスにおいてどのような変化が生じるのかについて見てみましょう。
目次
フェイスサイズが違うと何がどう変わるのか?
一般的には、フェイスサイズは90〜95インチのサイズを「MID」、95〜103インチを「MIDPLUS」、103インチ以上のサイズを「OVERSIZE」と表記しています。
「MID」から「MIDPLUS」のフェイスサイズは中級〜上級レベルのプレーヤーが、「OVERSIZE」のフェイスサイズは初心者〜初中級レベル、シニアのプレーヤーが使うことが多いです。
フェイスサイズの大きさが異なると、テニスのプレーに関して以下の面に影響を及ぼします。
・ラケットの振り抜きの良さ
・面の安定性
・ボールの飛ばしやすさ
フェイスサイズが大きいラケットと小さいラケットの特徴について深掘りします。
フェイスサイズが大きいラケットの特徴
・ボールを楽に飛ばせる
・スイートスポットが広い
・回転をかけやすい
・細かいコントロールは難しい
・振り抜きは悪い
フェイスサイズの大きいラケットはスイートスポットが広く、ボールを楽に飛ばしやすいですが面の安定性が悪いため、細かいコントロールが難しいです。
まずはボールをラケットの真ん中に当てる感覚を磨きたい初心者〜初中級レベルのプレーヤーや、身体への負担を抑えてとにかく楽にボールを飛ばしたい方に適しています。
フェイスサイズが大きいラケットが適しているプレーヤー
・これからテニスを始める初心者のプレーヤー
・フィジカルに自信がなく、とにかく楽にボールを飛ばしたいプレーヤー
・スライスやネットプレーが主体のプレーヤー
フェイスサイズが小さいラケットの特徴
・面の安定性が高い
・振り抜きが良い
・コントロール性が高い
・スイートスポットが狭い
ファイスサイズの小さいラケットはスイートスポットが狭いですが、空気抵抗が少なくインパクト時にパワーも凝縮されて、力強いショットが打ちやすいです。
また、フェイスサイズの大きいラケットと比較して面の安定性も高く、扱うことができれば細かいコントロールも可能になります。
ただし、面が小さいということはその分安定してスイートスポットに当てる難易度も高いため、扱うためには一定以上の技術レベルが求められます。
フェイスサイズが小さいラケットが適しているプレーヤー
・安定してボールを捉えられる中級〜上級・競技者レベルのプレーヤー
・一定以上のフィジカルを有しており、ラケットを振り切れるプレーヤー
・100インチ以上のモデルを使用しており、ショットの質を高めたいプレーヤー
現代のテニスラケットのフェイスサイズは100インチが基準値
現代は100インチのフェイスサイズのラケットが「MID」と「OVER」の利点を兼ね備えていると考えられ、各メーカーも100インチのモデル開発にも注力しています。
また、フェイスサイズが100インチ、フレームウェイトが300gのラケットは「黄金スペック」と呼ばれ、初心者〜上級者レベルまで幅広い技術レベルのプレーヤーが使用する人気スペックです。
現在、「OVER」サイズのラケットを使用していてテニスの上達に伸び悩んでいる初中級レベルの方は、フェイスサイズの小さいラケットに変えてみるのも有効です。
フェイスサイズとフレームウェイトの関係
現在取り扱われているテニスラケットは、フェイスサイズが大きいとフレームウェイトが軽い、フェイスサイズが小さいとフレームウェイトが重いという傾向があります。
フェイスサイズが100インチ以上の場合はフレームウェイトが260〜300g、100インチ以下の場合は300〜330g程度が一般的です。
ただし、フェイスサイズが同じでもフレームウェイトが異なるモデルもあるため、自身のフィジカルに合うタイプを選びましょう。
ただし、テニスラケットの重さは「バランステープ」という鉛のテープを使って調整することができるため、重さだけを変えたい方は検討してみてください。
【まとめ】自身のプレーや志向に応じて最適なフェイスサイズを選ぼう
今回はテニスラケットのフェイスサイズの違いがテニスにどう影響するかを解説させていただきました。
シンプルに考えれば、スイートスポットが広く楽にボールを飛ばせる大きい面のラケットは初心者向けで、ショットの質を高めていきたい中級〜上級以上のプレーヤーには小さい面のラケットが適しているということです。
悩む場合は、100インチのフェイスサイズを基準に使用してみて、その後の方向性等に応じてサイズ変更を考えてみましょう。