テニスのフォアハンドストロークについて解説します。
フォアハンドストロークはテニスをするうえで最も打つ機会が多い、テニスの基本となるショットです。
フォアハンドに関する正しい打ち方や知識を身につけて、反復練習を通してショットの精度を高めていきましょう。
「フォアハンドの基本が知りたい」
「フォアハンドが安定しない」
「これからテニスを始める・始めたばかり」
「フォアの調子が悪く、改めて基礎が知りたい」
上記に該当する方はぜひ最後まで読んでみてください。
目次
フォアハンドストロークの役割と重要性
前述の通り、フォアハンドストロークは打つ機会も多く、最も重要なショットと言えます。
多くのプレーヤーはフォアハンドを主体にラリーを展開し、ポイントを決めるチャンスボールも自身のフォアサイド側に回り込んで打ち込みます。
そのため、テニスを上達させたい、試合で勝てるようになりたいという場合はフォアハンドの質を高めることが必須です。
フォアハンドを制する=試合を制する
フォアハンドを制する選手は試合も制します。仮にバックハンドが苦手であっても、回り込みフォアハンドを活用することで積極的に攻めることが可能です。
また、相手に攻め込まれている状況でも、強烈なフォアハンドのカウンターで流れを一気に変えてしまうこともできます。
調子・感覚が不安定になりやすい
基本的にフォアハンドストロークは利き手のみでラケットを握るため、自由度が高いです。
自由度が高いということは、フォームもバラつきやすく、ショットの質やボールを打ったときの感覚も不安定になりやすいということでもあります。
そのため、基本的な打ち方を理解し練習を繰り返すことで、フォアハンドのパワーとコントロールを両立させることが大切です。
フォアハンドでのグリップの握り方について
フォアハンドの最適な握り方は、プレーヤーの感覚や志向によって異なります。
ここでは、「厚いグリップ」と「薄いグリップ」の特徴と適した人について簡潔にお伝えします。
グリップの握りが厚いフォアハンド
厚い握りのフォアハンドは以下の特徴が挙げられます。
・トップスピンがかけやすい
・高い打点が打ちやすい
・打点は身体の前で捉える必要がある
現代テニスでは厚い握りでフォアハンドを打つスタイルが主流となっています。
グリップの握りが薄いフォアハンド
薄い握りのフォアハンドの特徴は以下の3点です。
・楽にボールを飛ばせる
・リーチが長い
・フラット、スライスが打ちやすい
2010年程度までは元々薄い握りである「コンチネンタルグリップ」が主流でしたが、徐々に厚い握りの選手が増えてきて現在に至ります。
フォアハンドは厚い握りと薄い握り、どっちがいい?
結論としては、どのようなボールを打ちたいかによって異なりますが、基本的にはトップスピンをかけやすい厚さで握る方が無難です。
もちろん状況に応じて握りを変えるのも有効ですが、実際に試してみて最も感覚が良い握り方をベースにしましょう。
フォアハンドストロークのコツ
ここから基本的なフォアハンドストロークのコツについてお伝えします。
ラケットの握り方は関係なく、現代テニスの基本になりますのでぜひチェックして実践してみましょう。
上体を捻る「ユニットターン」でラケットを操作する
フォアハンドストロークは基本的に腕だけでラケットを操作しないように意識しましょう。
自由度が高い分、腕に意識が行きがちですが、上体を捻る「ユニットターン」でラケットをセットし、捻った上体を戻す動作でラケットをボールに当てる感覚が大切です。
腕で操作しようとすると身体とラケットの距離感も乱れ、打点を安定させることも難しくなります。
「ラケットを持つ利き手は動かさず、上体の捻りでラケットを操作する」というイメージでユニットターンを実践してみましょう。
インパクト時の面の形を意識する
フォアハンドで重要なのはテイクバックや構え方ではなく、「力の入りやすいタイミングでボールを捉えているか」という点です。
「どの打点が最も力が入りやすく、きれいに当てることができるか」を自身でも覚えて、ラリーや試合でも常に意識しましょう。
しっかりボールを飛ばせるインパクトの面が作れていれば、テイクバックや構え方を過度に意識する必要はありません。
「どうやってラケットを構えるべきか?」と考えている間に相手が打ったボールは自分の元に到達し、振り遅れてしまいミスショットになってしまいます。
「いかに良い打点でボールを捉えるか」を考え、打点から逆算してテイクバックや構え方等を考えてみてはいかがでしょうか。
細かい動きは考えず、シンプルさを大切にする
人間は一度に複数の要素を同時に意識することはできません。
・グリップの握り方
・ラケットの構え方
・インパクト後のフォローするー
・足の使い方
フォアハンドを安定させる秘訣1つでも様々なポイントがあり、何が最適なのかもプレーヤーの感覚等によって異なります。
本来、スポーツ・運動動作は感覚で行うものであるため、難しく考え過ぎるとタイミングを合わせるのも難しく、悪循環に陥ってしまいます。
「どのようにして自分が打ちやすい打点でボールを捉えるか」という点に重きを置きつつ、可能な限りシンプルに考えて打つようにしてみてください。
フォアハンドストロークを上達させる練習方法
・ユニットターンでラケットを操作する
・自分が打ちやすい打点を理解する
・難しく考えず、シンプルに考える
フォアハンドを上達させるための上記3ポイントを意識しながら具体的にどのような練習をすればいいのかをお伝えします。
素振り
まずは素振りです。素振りはフォアハンドを安定させるための第一歩となる練習と言えます。
素振り練習をする際には以下の2点を意識してみてください。
・ゆっくり振って、力が入りやすい打点の位置を覚える
・最もリラックスしてラケットを振り切れる動きを意識する
素振りでできないことを、実際にボールを打つときに再現することはできません。
思い切り力を込めてラケットを振り回すのではなく、実際にボールをコートに入れる想定でゆっくり、コントロールできる力感で振ってみましょう。
球出し練習
次はコートで実際にボールを打つ練習です。
初めは近い位置から始めて、慣れてきたら徐々に距離を話して遠い位置から飛んでくるボールを打ち返していきます。
球出し練習で意識すべきポイントは以下の2点です。
・素振りと同じようにラケットを振る
・一番打ちやすいポジションまで足を使って近づく
しっかりラケットの真ん中にボールを当てる感覚を磨き、様々な動きをつけても安定して打てるように目指しましょう。
ラリー練習
次は実際に人間と打ち合う、ラリー形式の練習です。
球出し練習で飛んでくるボールはある程度一定のリズムや回転、威力ですが、ラリーでは様々な球種・軌道・回転のボールが飛んできます。
フォアハンドストロークを上達させるには、様々な球種のボールに対してもミスをせず返球できるようにしなければなりません。
そのため、ラリー練習では以下のポイントを意識しましょう。
・飛んでくるボールの軌道を予測する
・予測に合わせてポジションを取る
予測力は試合で勝つ、ミスを減らすために非常に大切な能力です。
生きたボールを打つ量を増やすことで、予測力の精度を高めましょう。
【まとめ】フォアハンドは難しく考え過ぎずシンプルに打とう
今回はフォアハンドストロークの基本、上達させるためのポイントについて紹介しました。
フォアハンドはプレーヤーによって様々な感覚があり、一流のプロ選手でも意識している、気をつけているポイントは様々です。
基本的な打ち方を身につけたら、様々な試行錯誤を積み重ねてスキルを磨きましょう。