テニスのスマッシュの打ち方について解説します。
スマッシュは試合の際にポイントの決定打になるショットですが、ストロークと比較して練習量が少なかったり、苦手意識を持っている方もいらっしゃるかと思います。
特にダブルスの試合では、初級レベルや中級レベルと上級レベルの間で質の高さに大きな差が出るショットです。
・スマッシュの決定力を高めたい
・ロブが上がっても自信を持って打てるようになりたい
・スマッシュを上達させるコツが知りたい
上記に該当する方はぜひ最後まで読んでみてください。
目次
スマッシュの基本的な打ち方
まず、スマッシュの基本的な打ち方についてです。
グリップの握り方を確認したうえで、以下の3ステップに分けて解説します。
ステップ①：横向きの体制を作る
ステップ②：落下地点を予測して素早く移動する
ステップ③：高い打点でラケットを振り切る
グリップの握り方
まず、スマッシュを打つためのグリップの握り方はサーブと同様、コンチネンタルグリップを基本にしましょう。
肩よりも上のラケットワークは、適度に薄く握ったほうが手首も使いやすいです。
厚く握るとボールを押し出すようなスイングしかできないためコントロールも難しく、コートに収めるのも難しくなります。
コンチネンタルグリップであればスマッシュを打つ時に角度をつけたり回転をかけたり、応用が効きやすいです。
ただし、あまりにも握りが薄すぎるとパワーが出ず決定打に欠けてしまいます。コンチネンタルグリップをベースに調節してみてください。
ステップ①横向きの体勢を作る
ロブが上がったら、まず初めに横向きの体勢を作りましょう。右利きであれば身体を右向きに、左利きは身体を左向きにしてラケットをセットアップします。
スマッシュは身体が正面を向いてしまうと運動連鎖が上手く使えず、ボールにパワーを伝えることができません。
スマッシュを腕だけで打つと負担も大きく、怪我してしまう可能性もあります。負担をかけずに安定性を高めるためにも、まずは横向きの体勢を作りましょう。
ステップ②落下地点を予測して素早く移動する
横向きの体勢を作ったら、ボールの落下地点を予測して素早く打ちやすいポジションに移動します。
打点が後ろになればインパクト時に面が上を向いてアウトに、前過ぎると面が下を向いてネットにかかるため注意が必要です。
自分が最も打ちやすいポジションへ一早く移動できるかが、スマッシュの安定性・決定力を高めるカギになります。
ロブの落下地点の予測は、実践を積み重ねることで精度を高めることができるため、スマッシュの練習でも常に予測しながら足を動かしましょう。
ステップ③高い打点でラケットを振り切る
スマッシュは、極力高い打点でボールを捉えるようにしましょう。
高い打点で捉えることでよりボールにパワーを伝えやすくなりますし、コントロールもしやすくなります。
また、「ラケットを最後まで振り切る」こともスマッシュの決定力を高めるためには大切です。
緊張した場面でとにかくコートに入れようと、ゆっくり振って合わせようとする打ち方はミスヒットもしやすく決定力にも欠けます。
腕っぷしの力で振り抜くのではなく、手首をリラックスさせてスムーズに振り抜くようにしましょう。
スマッシュを上達させるコツ
スマッシュの安定性・決定力に磨きをかけるため、多くの上級・競技者レベルのプレーヤーが実践しているポイントについてもお伝えします。
・ラケットは上から引いてセットアップする
・目線を打点に残して振り切る
・スイングはコンパクトに収める
ラケットは上から引いてセットアップする
スマッシュを打つためにラケットをセットアップする際には、ラケットを下からではなく上から引いてセットアップしましょう。
つまり、ラケットが顔の横を通ってセットアップが完了するイメージです。
下からラケットを回してセットアップすると時間がかかり、打点に遅れてしまう可能性があります。
ロブが上がったら高い打点で素早く打てるようにするため、ラケットは上に引くようにしましょう。
目線を打点に残して振り切る
スマッシュでミスヒットが多い場合、目線が相手や打つ方向を向いて打っている可能性があります。
しっかりクリーンヒットさせるために、スマッシュを打つ時は目線を打点に残すように意識してみましょう。
インパクト時に目線が打点に残っていれば、上体が倒れず身体の軸も安定するため、ショットの威力も高めることが可能です。
スイングはコンパクトに収める
スマッシュは上から下に振り切るというよりも、手首を上手に使ってスイングをコンパクトに収めることで安定性とパワーを両立させやすくなります。
スイングが打点周りの高い位置で完了し、後は惰性で下に降りてくるようなイメージです。スイングをコンパクトにすることで上体が安定し、ラケットヘッドも加速させやすくなります。
後ろに下がりながら打とうとすると特に上体は崩れやすくなるため、ぜひ意識してみてください。
【まとめ】スマッシュの練習量を意識的に増やして精度を磨こう
シンプルに考えると、ボールの落下地点が正確に予測できて打ちやすいポジションで素早く構えることができればスマッシュは基本的に成功します。
ボールの落下地点を予測する正確性は、練習量・経験値が比例するものです。特に一般の初級〜中級レベルのプレーヤーは、スマッシュの練習量が上級以上のプレーヤーと比較して足りていない可能性があります。
本記事で紹介したポイントを意識しつつスマッシュの練習量・実戦経験を増やすことで予測の精度も高まりますし、徐々に自信を持って打てるようになるかと思います。
ミスを恐れず、ロブが上がったら積極的にスマッシュを打ちにいくように意識してみましょう。
